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33.都内地下施設 セクションRR



 アイマスクを外されて最初に映ったものは、幾度となく目にしてきた広大な砂漠。私の他に女性が4人、男性が2人。皆、不安げな表情で辺りを見回してる。無理もないわね……。この私ですら戸惑っているんだから……。


 あの日、局長室で味わった恐怖がこびりついて離れない。四六時中見張られている実感なんてなかった。自分だけは例外だと思い込んでいた。銃を向けられて初めて気付いた。監視者である前に、私もただの人間だったのだと。


 もうすぐ日が沈む。明日の見えない今日が終わる。ここは変化し続ける場所。この先に待つものが何であるかを知るすべは、もはや私にはない。傾く太陽の輝きにつられて視線を上げると、無機質だった砂丘の影はいつしか表情を変え、人間なんて砂で出来た人形のようなものさと、ただ嗤っているような気がした。


(END)

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